これまで3回にわたり、炎症性腸疾患~潰瘍性大腸炎とクローン病の違い~と題してブログでお話してきましたが、最後にこの病気とのつきあい方について説明したいと思います。
いずれの病気も活動期と寛解期を繰り返すことがよく知られていますが、寛解期においても症状が悪化しないよう治療を継続することが大切です。一般に生活面を過度に制限する必要はなく、病状に合わせて患者様自身で適切な過ごし方をみつけるといいと思います。例えばクローン病では脂質をおさせた食事制限が必要になりますが、ストレスをためないためにも、たまには好きなものを食べてもいいと思います。そのかわり「食事後しばらくは食事制限をいつもより頑張る」など自分なりの対処法を考えていくといいでしょう。もちろん体調が悪いときに過食などはご法度です。
また炎症性腸疾患は若い年代に発症するため、この病気をかかえたまま、様々なライフイベントを迎えることになります。以前妊娠・出産との関わり方をブログでお話しましたが、その時々に悩みなどがあれば主治医にしっかり相談し、意見交換を行っていくことが大切です。
これで全4回連続の炎症性腸疾患についてのブログは終了となります。まだまだ書ききれていないこともありますが、少しでも病気の理解のお助けになればと思います。