「胃カメラ・大腸カメラを何年に1回受けたらいいですか」と質問されることがあります。
胃カメラに関しては、胃がんにどのくらいなりやすいかによって異なってきます。現在胃がんの多くは、ヘリコバクター・ピロリ菌感染に伴う萎縮性胃炎が原因となって発症することが分かっています。実際にどのくらいの間隔で胃カメラを受けるべきかははっきり決まっていませんが、萎縮性胃炎がある方は少なくとも2~3年に1回、萎縮性胃炎がなかり進行している方や胃がんの治療歴がある方は年に1回検査を行うよう勧めています。またピロリ菌を除菌した後でも、胃がんを発症することはありますので、定期的な検査が必要になります。
大腸カメラに関しても、現在日本消化器内視鏡学会でガイドラインを作っていますが、前回大腸ポリープがあった方や、大腸ポリープを切除した方はおおむね3年後に検査を行うよう勧めています。ただし大腸ポリープが10個以上あった方、切除した大腸ポリープががんであった方、2㎝以上の大きな大腸ポリープを切除した方などは1年後に検査行うのが望ましいと思われます。
いずれの検査も、それぞれの患者さんの状態によって検査間隔は異なってきますので、次の検査をいつ行うのかきちんと確認し、定期的な検査を行いましょう。