動脈硬化という言葉を聞いたことがありますか?
動脈硬化があると心筋梗塞や脳梗塞などの重い病気になりやすくなり、命の危険性もあると言われています。動脈硬化といえば、血圧やコレステロール値、血糖値を想定されると思いますが、通常年に1回健康診断を行い、血液検査などで高血圧、糖尿病、脂質異常症などの病気がないか調べます。もし異常があれば、食事や運動療法、お薬などできちんと治療する必要があります。職場検診がない方でも、北九州市では特定健診や後期高齢者健診を行っており、健康診断を受けることが可能です。
動脈硬化がないか実際に調べる方法として、CTやエコー、心臓カテーテル検査などがありますが、これらは総合病院で受ける必要があり、時間も費用もかかります。それ以外に簡単にできる検査として血圧脈波検査があり、このたび当院であらたに導入することになりました。方法はベッドに横になり、両手足に計測用のベルトを巻くだけで検査が可能となります。この検査では心臓から足首までの動脈硬化を調べるCAVIと、下肢動脈が狭くなっていないか調べるABIが測定可能です。後者で異常があると下肢閉塞性動脈硬化症の可能性があります。
心筋梗塞や脳梗塞は命にかかわる病気で、命をとりとめたとしても後遺症が残る可能性があります。高血圧症、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病や、喫煙、狭心症などの心臓の病気がある方は検査を受けていただき、動脈硬化の有無を調べてみてはいかがでしょうか。