2月に入り、新型コロナウイルス感染症の流行は落ち着いていないものの、年末に比べ暖かい気候になり、花粉症の相談をされる患者様が当院でも増えてきました。花粉症はスギやヒノキなどの植物の花粉がアレルゲンとなって、目のかゆみ、異物感、充血、涙、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を引き起こすことはよく知られています。
一般に花粉症と診断されたら、抗ヒスタミン薬内服による治療を行い、鼻づまりなどの症状がひどいときは、局所ステロイドの点鼻薬を併用します。花粉症の薬は眠くなるというイメージをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。これは過去に使用されていた「第1世代抗ヒスタミン薬」でよく眠気がみられていましたが、現在病院で処方されている抗「第2世代ヒスタミン薬」は眠気などの副作用が起こりにくくなっています。代表的な薬として、アレグラやクラリチン、ザイザルなどがあげられます。最近では鼻水や鼻づまりにより効果のあるルパフィンなど「第3世代」といわれる新しい薬が次々に発売されています。これまで使ってきた薬や眠気などの副作用の出方などを考慮し、どの薬が患者様ご自身にあっているかを主治医と相談し、決めていくといいでしょう。
花粉症に悩まされている方はつらい時期を迎えているかと思いますが、新型コロナウイルス感染症対策でも行ったマスク着用やうがい・手洗いの徹底、加湿器や空気清浄器の使用が対策としては有用です。また規則正しい生活、ストレスの回避など身近にできることもあわせて行っていきましょう。